通りを歩いていて、たまたま見かけたかわいいネコのこと。
知り合いを街で見かけたとき。
家にいたら聞こえてきたピアノの音色。
こういった目で見たことや、耳で聞いたことを表現すときに
使う動詞を知覚動詞(ちかくどうし)といいます。
そして、だれか人に何かを強制的にさせるときに使う動詞を
を使役動詞(しえきどうし)といいます。
今日はこの二つの勉強をしたいと思います。
かなりハイレベルな文法になりますが、
ぜひトライしてみましょうね。
今まで勉強してきたことがいろいろ混ざり合って、
ちょっと大変ですけど、苦手な所がどこかわかるきっかけに
なるかもしれませんよ。
それではさっそく始めましょう!
知覚動詞(ちかくどうし)とは
目的語Oが、「~する[している]のを見る[聞く]」といった
意味を表す動詞のことを『知覚動詞(ちかくどうし)』といいます。
目や耳などの感覚器官を通して、外界の事物や身体内部の状態をしるはたらきを表します。
次の二つの文をくらべてみましょう。
I saw a cat.
私はネコをみました。
I saw a cat walking along the street.
私はネコが通りを歩いているのをみました。
ひとつ目の文は「ネコ(目的語)を・見た」というシンプルな文です。
ふたつ目の文は「ネコが通りを歩いているのを・見た」という文になります。
see(見る)‐ saw - seen という知覚動詞が使われていて、
目的語にあたるcat(ネコ)の動作を表す語句、『 walking~ 』が、
目的語のすぐ後ろにきています。
see (見る), hear ( 聞く)といった”知覚”をあらわす動詞は、
あとに『目的語+ ~ing 』がきて、
「・・が~しているのを見る(聞く)」という意味を表すことができます。
他の例文をみてみましょう。
私はデイビットが自転車に乗っているのを見ました。
私はデイビットがマイと話しているのが聞こえました。
このほかにwatch(見る), look at(見る), listen to(聞く),
feel(感じる),なども”知覚動詞”として使うことができます。
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知覚動詞の例文
知覚動詞のあとには、<目的語+動詞の原形>がきて「・・が~するのを見る(聞く」とい
う意味を表すこともあります。
I saw Mark running across the bridge.
私はマークが橋を走ってわたるのを見ました。
私はキャッシーがピアノをひくのを聞きました。
動作の”始まりから終わりまで”を見たり聞いたりしたときは、
この形を使って表します。
知覚動詞のあとに『 目的語+過去分詞 』がきて、
「・・が~されるのを見る(聞く)」とい
う意味を表すこともあります。
I heard my name called.
私は私の名前が呼ばれるのを聞きました。
使役動詞(しえきどうし)とは
ある行為を他人に行わせるようにするときに表す言い方です。
使役動詞には
make, let, have があります。
make [ let, have ]+目的語+動詞の原形の形をつかいます。
「・・に~させる」という意味になります。
makeを使う時は、目的語にくる本人の意思や思いは無視して、
うむを言わせず従わせる強制的な感じです。
haveも同じ意味で使われますが、makeよりももう少しやさしいニュアンスになります。
「・・に~してもらう」という意味でも使われることがあります。
次の文をくらべてみましょう。
I made her go alone.
私は、彼女をひとりで行かせました。
I had her go alone.
私は彼女を一人で行かせました。
一つ目の文はmakeを使って「人に~させた」という、
”使役(しえき)”の意味を表す文です。
makeという動詞は、あとに『 目的格+動詞の原形 』がきて
「・・に~させる」という意味を表すことができます。
ここでつかわれている動詞の原形は、
は詳しく説明するとむずかしい文法用語で、「原形不定詞(げんけいふていし)」
と呼ばれるものなんです。不定詞なんだけど、toがいらないということです。
makeは特別な動詞と以前勉強したのを覚えていますか?
第5文型を勉強した時に学習したSVOCを作ることができる動詞のひとつです。
目的語の後ろに補語を必要とする不完全他動詞でしたね。
動詞 haveにも同じ使い方があり、
下の文も上と同じ意味を表しています。
動詞haveのあとには、
『 目的語+動詞の原形 』がきて「・・に~させる」という
”使役(しえき)”の意味を表すことがあります。
私は、彼をいますぐにここに来させます。
I'll have her call you later.
私は彼女にあとであなたに電話させます。
使役動詞『 have 』の受け身
使役動詞のhaveは受け身の表現でもよく使われます。
動詞haveのあとに、『 目的語+過去分詞 』がきて
「・・を~される」という受け身の意味を表すことがあります。
I had my wallet stolen.
私は財布(サイフ)を盗まれました。財布=ぬすまれた
I had my car repaired by George.
私は車をジョージになおしてもらいました。車=修理された
ふたつ目の文も「車=修理された」という受け身の関係にありますが、
それが”主語にとって良いこと”のときは「・・を~してもらった」
と訳しかたを工夫しましょう。
動詞haveは、目的語に”動作”を表す名詞がきて、
「(動作を)する」という意味を表すことがよくあります。
英語の特徴ある表現ですので、例をあげておきますので
ここでおぼえておきましょう。
have a rest (ひと休みする)
have a chat with~(~とおしゃべりする)
have a try(やってみる)
have a dream(夢を見る)
have a fight(けんかをする)
まとめ
『知覚動詞と使役動詞』について勉強してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今日のは、むずかし文法でしたね。
今までに勉強したことが複合的に混ざり合っている部分ですので、
わからなくなったら基本部分をもう一度復習してみましょう。
今日覚えたフレーズを是非使ってみてくださいね。
Have a nice day!
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